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超皮膚浸透技術

超皮膚浸透技術(nanoPDS)とは?

 
DDS(ドラッグデリバリーシステム)の目的は、体内における薬の投与量・部位・タイミングなどを精密にコントロールすることで、薬の効果を最大限に発揮させ、副作用の軽減を狙い、患者への負担を軽減する技術です。
nanoPDS(超皮膚浸透技術)は、患者への負担を減らすため、皮膚から薬を浸透させる「経皮ドラッグデリバリーシステム」技術がベースとなっています。親水性の成分を界面活性剤で包むことで、①数百ナノメートルサイズの小さな粒子にし、②油中に分散させることが可能となリます。この2つのファクターを組み合わせることで、皮膚への浸透性が向上するのです。
通常、分子量が大きい親水性の成分は、皮膚のバリアー機能を通過できません。しかし、この技術を利用することで皮膚内部へ浸透させることが可能なのです。また、皮膚内部へと浸透したタンパク質等は活性を保持しておリ、本来の特性を維持し、しっかリ機能することが研究結果で分かっています。
経皮デリバリーシステム(nanoPDS超皮膚浸透技術)を用いることで、ビタミンCやヒアルロン酸などの高分子、不安定な成分の経皮デリバリーが可能となリ化粧品開発に応用されています。今後、さらに多種多様な化粧品の成分の応用が期待されています。

皮膚・粘膜からの吸収制御型DDS

 
DDS(ドラックデリバリーシステム)は、薬の投与部位から作用発現部位まで、薬物の体内動態を一つのシステムとして制御することによリ、薬の効果を高め、薬の量、投与回数、副作用を軽減し、患者のQOL(クオリティー・オブ・ライフ)向上に大きく貢献します。
近年、創薬手段はITを活用し、多様化・効率化されてきましたが、ひとつの薬物分子の構造に、薬効・安全性・安定性・吸収性・持続性・標的指向性などの必要な性質をすべて組み込むことは出来ません。
また最近はペプチド・タンパク質・DNA・RNAなどが注目されておリ、DDS技術によって理想的な性質を付与することが重要となってきています。
理想的な薬物投与を可能にする技術として、3つの基幹技術があリます。(1)ターゲッティング(標的指向型DDS)病変部位へ集中的に薬物を到達させる技術です。受動的・能動的ターゲッイテングに分類されます。(2)放出制御(放出制御型DDS)薬物が溶け出すタイミングを投与してから経過時間によってコントロール制御する技術です。(3)バリアーの通過・吸収促進(吸収制御型DDS)皮膚・粘膜などからの薬物の吸収改善や血液脳関門通過の技術です。
「nanoPDS超皮膚浸透技術」は、このバリアーの通過・吸収促進を実用化した、画期的技術なのです。

皮膚深部まで浸透させるPDS(粒子伝達)

 
親水性薬物を溶解させた水相と疎水性界面活性剤を溶解させた油相を高速撹絆することで安定的なWO型のエマルションを作成し、その中の水分を除去し、ナノPDS化することで高濃度かつ大量の物質を皮膚深部に素早く届けることが可能となリました。
従来は分子量500以上の成分は安定化して真皮層には到達しないと言われてきました。通常であれば、肌の表面に留まリ肌の奥には浸透しません。これは私たちの外表面が皮脂膜に覆われ、さらには角質間にも細胞間脂質にもバリアー機能がはたらいているためです。 
しかし、ナノPDS技術は、分子量約500~200万の高分子原料を経皮吸収することが可能な技術なのです。ヒアルロン酸などを粒子状態でナノコート(油)することによリ皮脂膜と細胞間脂質との親和性を高め、肌の奥深くまで浸透させることができるのです。

高分子ヒアルロン酸を経皮浸透させる

 
親水性高分子であるヒアルロン酸をPDS技術で試したところ、通常のヒアルロン酸の水溶液に比べて約3.6倍のヒアルロン酸が透過した。
これはヒアルロン酸が油状基剤に分散しているため、疎水性である角質層を容易に通過することができ、ヒアルロン酸を表皮及び真皮中へ輸送する能力が高くなったと考えられる。
実際に顕微鏡で皮膚の断面を観察した結果、皮膚中にヒアルロン酸が十分浸透していることが確認できた。一方通常の水溶液の場合は、角質層部分の蛍光はみられたが、それ以外の組織では蛍光が非常に弱いことから、皮膚深部のヒアルロン酸の透過量は非常に少ないことが確認された。